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​開催予定ミーティング

2024年2月18日(日)

​ミーティングプログラム一覧

A会場
(ミーティング)

​10:00〜11:30

企画1

森林の多面的機能の活用に向けて

日本工営株式会社
 

徳江義宏
 

12:00〜13:30

企画6

球磨川流域におけるNbSをベースとした流域治水の取り組み1

島谷幸宏

熊本県立大学

​14:00〜15:30

企画6

球磨川流域におけるNbSをベースとした流域治水の取り組み2

島谷幸宏

熊本県立大学

​16:00〜17:30

企画12

信仰とグリーンインフラアート

知足美加子

九州大学

10:00

11:00

12:00

13:00

14:00

15:00

16:00

17:00

B会場
(ミーティング)

​10:00〜12:40

企画2

温故知新の都市GI―コミュニティを拓く雨庭の宇宙

山下三平

​九州産業大学
 

​14:00〜15:30

企画9

地域の歴史から学ぶ災害対応の伝統知・地域知1

吉田丈人

東京大学

​16:00〜17:30

企画9

地域の歴史から学ぶ災害対応の伝統知・地域知2

吉田丈人

東京大学

C会場
(ミーティング)

​10:00〜11:30

企画3

江戸前勉強会2023(これからの東京湾の再生目標とその評価について)

古川恵太

海辺つくり研究会

12:00〜13:30

企画7

自律的なみどりのまちづくりとエリアマネジメントによる価値創造

三輪隆

竹中工務店

​14:00〜15:30

企画10

流域治水とネイチャーポジティブ

中村太士

北海道大学

​16:00〜17:30

企画13

南阿蘇村ではじまるサスティナブルな景観形成ー歴史的石積みとデカス
ギのお話ー

樋口明彦

九州大学

D会場
(ミーティング)

​10:00〜11:30

企画4

コウノトリとトキがつなぐGI

河口洋一

徳島大学

12:00〜13:30

企画8

世田谷におけるグリーンインフラ実装の現在

福岡孝則

東京農業大学

E会場
(ウェビナー)

​10:00〜11:30

企画5

グリーンインフラとしての源流地域づくり ー小菅村を事例にー

福島真理子

大成建設株式会社

​14:00〜15:30

企画11

「杜と水の都・仙台」のパークシステム

豊嶋純一

特定非営利活動法人都市デザインワークス

​16:00〜17:30

企画14

グリーンインフラとグレーイ ンフラの融合は可能か?:グ レーインフラからのアプロー チ

川端雄一郎

港湾空港技術研究所

​企画1:A会場 10:00〜11:30(ミーティング)

森林の多面的機能の活用に向けて

​企画代表

発表者

徳江義宏(日本工営株式会社)

蔵治光一郎(東京大学大学院),大塚 修平(ヤマハ発動機株式会社 ),山川安雄(やんばるリンクス代表),家根橋 圭佑(日本工営株式会社 )

​趣旨

林業の衰退により管理放棄された森林が増加する中、異常気象による土砂災害が多発している。一方で、木質バイオマスの活用、炭素固定によるカーボンニュートラルの実現、都市住民のレクリエーションの場としての活用、森林を活用した流域治水など森林への様々な期待も高まっている。また、森林環境税の徴収が令和6年度より始まり、税収を活用した森林の整備や林業の促進に向けた動きも活発化してきている。
本企画では、森林に関わる社会的な期待、制度が大きく変わる中で、大学、自治体、民間企業、林業従事者の取り組みを紹介し、今後の森林の多面的機能の活用に向けた方向性や課題などを議論することを目的とする。

講演リスト

1)企画の趣旨説明:井上太樹(日本工営株式会社) 
2)日本の森林は多面的機能への期待に応えられるか:蔵治光一郎(東京大学大学院)
3)ヤマハ発動機“RINTO”が考える森との関わり方:大塚修平(ヤマハ発動機株式会社 )
4)やんばる型森林業:山川安雄(やんばるリンクス代表) 
5)海外における民間企業を巻き込んだ多面的機能を発揮する森林づくりの事例:家根橋圭佑(日本工営株式会社 )
6)総合討論・質疑応答:井上太樹(日本工営株式会社)・発表者

​企画2:B会場 10:00〜12:40(ミーティング)

温故知新の都市GI――コミュニティを拓く雨庭の宇宙

​企画代表

山下三平(九州産業大学)

発表者

山下三平(九州産業大学)・森本幸裕(京都大学名誉教授)・阿野晃秀(京都先端科学大学非常勤講師)・丹羽英之(京都先端科学大学)・深町加津枝(京都大学)・佐藤正吾(公益財団法人京都市都市緑化協会)・横田雅紀(九州産業大学)・佐藤辰郎(九州産業大学)

​趣旨

 近代的下水道システムが導入される前は、とくにおおきな建築物が立つ敷地では、雨水処理が課題だっただろう。京都の禅寺の枯山水の庭は、美的・思想的意味合いだけでなく、大伽藍に降った大量の雨を処理する施設としての役割もあったのではないか。そうであれば、ここに現代の雨庭、日本の風土に適した雨庭の先駆け、現代に生かすべき知恵があるのではないか。

このような仮説のもとに、私たちは世紀に整備された相国寺裏方丈庭園・枯山水の実測評価を継続している。またその知見に基づいて、あたらしい雨庭の実装に取り組んでいる。厳密な測定に基づいて客観的な方策を提示するとともに、枯山水だけでなく伝統的な集落の水管理も調べ、あたらしいコミュニティの雨庭、「地域雨庭」の普及を目指している。

 私たちの報告は、そうした取り組み実践の、現時点での成果である。こうした分散型水管理が、流域治水と生物多様性に貢献することを願ってやまない。

プログラム(160分)

趣旨説明:山下三平

講演

  • 森本幸裕:地域に雨庭を広げるには?

  • 深町加津枝:守山の水循環

  • 佐藤辰郎:神代川のよみがえり

  • 横田雅紀:大規模開発と水循環の持続

《休憩》

  • 阿野晃秀・佐藤正吾:雨庭のデザイン実践

  • 丹羽英之:地域雨庭を流域に位置づける

  • 山下三平:伝統から未来へ

ディスカッション

  • 聴講者からの質問への応答

  • 外部コメント

  • ディスカッション

※本企画は2セッションで実施します。

​企画3:C会場 10:00〜11:30(ミーティング)

江戸前勉強会2023(これからの東京湾の再生目標とその評価について)

​企画代表

古川恵太(海辺つくり研究会)

発表者

調整中

​趣旨

 沿岸域におけるグリーンインフラである、藻場・干潟の保全は、海における諸問題が密接な関係を有し、全体として検討される必要があることにかんがみ、開発、利用、保全等について総合的かつ一体的に行われるべきであります。そこで、2023年度に改訂された東京湾再生のための行動計画(第三期)に基づき、東京湾の再生の中に藻場・干潟などの(グリーンインフラ)生態系の再生を位置づけ、その保全・再生手法、モニタリング、評価について、自由に意見交換し、討論する場を設けたいと思います。ぜひご参加ください。

プログラム(案)

開会・趣旨説明(海辺つくり研究会・古川恵太)5分
話題提供(発表者依頼中)15分程度x2-3件
討論 45分
 ・参加者の自己紹介(参加人数によって省略)
 ・オンラインツールを用いたアンケートによる意識調査
 ・オンラインツールを用いた参加者間の意見交換
とりまとめ 5-10分

​企画4:D会場 10:00〜11:30(ミーティング)

コウノトリとトキがつなぐGI

​企画代表

河口洋一(徳島大学)

発表者

河口洋一(徳島大学)・佐川志朗(兵庫県立大学)・豊田光世(新潟大学)・

森紗綾香(NPOとくしまコウノトリ基金)

​趣旨

 グリーンインフラ、この言葉が浸透する前に、日本の空から姿をけしたコウノトリとトキの野生復帰が始まりました。コウノトリもトキも、ドジョウにフナ、カエルやオタマジャクシなど、水田や水路、そして氾濫原湿地に生息する多くの生き物を食べて暮らしています。一度は野生絶滅した両種が、再び日本の空を飛ぶまで、様々な取り組みが進められ、その一部はグリーンインフラの活動でもあります。両種はフラッグシップ種として注目されることで、グリーンインフラを広める役割も担ってきました。

 今回のミーディングでは、豊岡市のコウノトリと佐渡島のトキの野生復帰において、グリーンインフラとしてどのような活動が行われてきたか、その活動のためにどのような人がかかわり支えてきたか、お話しいただきます。また、コウノトリ野生復帰の本丸の豊岡市からはなれ、第一号支店(豊岡周辺以外で初めての繁殖地)となった徳島県鳴門市でのコウノトリ定着のための活動も紹介しながら、産官学民によるグリーンインフラについて議論したいと考えています。

講演リスト

・趣旨説明:河口洋一(徳島大学)
・豊岡市のコウノトリ野生復帰とGI  佐川志朗(兵庫県立大学)
・佐渡島のトキ野生復帰とGI     豊田光世(新潟大学)
・鳴門市におけるコウノトリ定着とGI 森紗綾香(NPOとくしまコウノトリ基金)

ディスカッション
 

​企画5:E会場 10:00〜11:30(ウェビナー)

グリーンインフラとしての源流地域づくり ー小菅村を事例にー

​企画代表

福島真理子(大成建設株式会社)

発表者

福島真理子(大成建設株式会社)、舩木直美(山梨県小菅村村長 全国源流の郷協議会 会長)、石坂真悟(NPO法人多摩源流こすげ 事務局長)、鈴木菜々子(大成建設株式会社)、宮林茂幸 (東京農業大学 名誉教授) 

​趣旨

小菅村は、東京湾に注ぐ「多摩川」の源流部で、秩父多摩国立公園内にあり、山梨県の東側に位置しています。森林が総面積の95%を占め、また、約3割にあたる1,630haが東京都の水源涵養林です。小菅村のほとんどを占める森林は、「災害から人々を守る」、「生物多様性を保全する」、「清らかな水を届ける」、「気温の上昇を抑える」などの多くの機能を有する、国土の保全に資するグリーンインフラです。小菅村のような農村から遠く離れた同じ流域にすむ都市の人々も、源流域に存在するグリーンインフラから多くの恵みを受けています。
このようなグリーンインフラである森林と共存し、管理していくために重要な役割をもつ小菅村のような里山地域と、源流関係地域に住まう人々の理想的な関係性を問い直すべく、国土のインフラを形成する事業を中核とするゼネコンという企業の立場から、これからの森林課題解決とグリーンインフラの活用に向けてどのような貢献ができるのか、産官学民の連携を主軸に、その可能性について議論していきます。

講演リスト

趣旨説明:大成建設株式会社 福島真理子
源流地域の今と目指す姿について ―源流地域小菅村を例にー:山梨県小菅村 村長 全国源流の郷協議会 会長 舩木直美
地域と連携したグリーンインフラ実装事例:NPO法人多摩源流こすげ 事務局長 石坂真悟
自然と共生するインフラづくり ―企業として源流地域の保全に貢献できること―:大成建設株式会社 鈴木菜々子
総合討論・質疑 モデレーター:東京農業大学 名誉教授 宮林茂幸

​企画6:A会場 12:00〜15:30(ミーティング)

球磨川流域におけるNbSをベースとした流域治水の取り組み

※本企画は二部構成で実施します。

​企画代表

島谷幸宏(熊本県立大学)

​趣旨

2020年7月豪雨による球磨川流域の甚大な水害被害をうけ、企画者らはJSTのCOI-NECTプログラム、地域共創拠点「流域治水を核とした復興を起点とした持続社会」を実施している。本企画では、この拠点で実施しているNbSをベースとした最新の流域治水の考え方、技術、社会に広げていくための手法などについて報告するとともに、今後の展開について議論する。
Part 1では「流域治水の思想と技術」、Part 2では「流域治水を進めるために」について扱う。

講演リスト

■Part.1 流域治水の思想と技術
【報告】
①流域治水の基本的な考え方  島谷幸宏(熊本県立大学)
②森林の治水効果をどう考えればよいか?  蔵治光一郎(東京大学)
③発生源対策の鍵を握る土  田浦扶充子(九州大学)
④河道内で洪水波は低減できるか?  萱場祐一(名古屋工業大学)
⑤氾濫流制御技術の可能性  皆川朋子(熊本大学)
【デッスカッション】

 

■Part.2 流域治水を進めるために
【報告】
①ネーチャーポジティブと企業の参加  浦嶋裕子 (MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社)
②一般社団法人球磨川NPの取り組みと流域治水  一柳英隆(熊本県立大学)
③雨庭パートナーシップ  所谷茜(熊本県立大学)
④緑の流域治水ツアーと地域の連携  宮野英樹(地方経済総合研究所)  
【デッスカッション】

​企画7:C会場 12:00〜13:30(ミーティング)

自律的なみどりのまちづくりとエリアマネジメントによる価値創造

​企画代表

三輪隆(竹中工務店)

発表者

三輪隆(竹中工務店)・高田房枝(鶴見「みどりのルート1」をつくる会、グリーンフィールド)・植田直樹(三菱地所設計)

​趣旨

 国内外の都市で自然重視の土地利用がかつてないほど求められている。昆明・モントリオール生物多様性枠組の2030年目標のターゲット12においても、都市の緑地空間及び親水空間の面積と質、連結性、アクセス及び恩恵を持続可能な形で大幅に増加させるとともに、生物多様性に配慮した都市計画を確保することが掲げられている。国土交通省は昨年6月、「民間投資による良質な都市緑地の確保に向けた評価の在り方検討会」の中間とりまとめで、グリーンインフラとして多様な機能を有し課題解決に大きな役割を果たすことが期待される都市の緑地の質・量両面での確保を民間投資によって進めていくとの目標を掲げた。環境省が昨年認定を開始した自然共生サイトは、「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」であり、身近に多くの人が関わることができる都市の緑地の役割が重視されている。
 これらの施策においては都市の民間セクターによる自律的・主体的な取り組みが成否を分ける鍵となっている。そして、投資の意思決定にESGの視点を組み入れるESG投資や、企業が自然に与える影響やリスク・機会を開示するための枠組みであるTNFDの潮流が、企業による自然重視の土地利用への取り組みを後押ししている。
 本企画では、条例の遵守を動機とした他律的な緑地整備に対して、条例などによらない民間セクター主体の自律的かつ複数の緑地が連坦した面的な緑地整備により地域の価値を高めつつある取り組み事例(東京都心部や横浜市街地など)を紹介しながら、ネイチャーポジティブ時代の自律的な緑地整備と維持管理・運営のあり方等について議論する。

講演リスト

・趣旨説明:三輪隆(竹中工務店)
・モデレータ:三輪隆(竹中工務店)
・講演者:
 高田房枝(鶴見「みどりのルート1」をつくる会、グリーンフィールド):幹線道路沿いの事業者参画型みどりのまちづくり
 植田直樹(三菱地所設計):これからの自律的な民間緑地整備の誘導に関する提案

​企画8:D会場 12:00〜13:30(ミーティング)

世田谷におけるグリーンインフラ実装の現在

​企画代表

福岡孝則(東京農業大学)

発表者

福岡孝則(東京農業大学)世田谷区土木部 豪雨対策下水道整備課・神谷博(NPO雨水まちづくりサポート・法政大学エコ地域デザイン研究センター)・横田樹広(東京都市大学)​・角屋ゆず((一財)世田谷トラストまちづくり)

​趣旨

世田谷区は全国でのいち早くグリーンインフラの取り組みを施策化した自治体であると同時に、多主体による連携が進行中である。本ミーティングでは2016年5月にスタートした世田谷グリーンインフラ研究会のメンバーを中心に、自治体、大学、中間支援組織など主体ごとのグリーンインフラ実装の取り組みを共有し、今後に向けた課題や方向性を議論するものである。

講演リスト

・イントロ 福岡孝則(東京農業大学) 

・世田谷区におけるGIの取り組み  (世田谷区土木部 豪雨対策・下水道整備課)

・成城 GIの取り組み 神谷博(NPO雨水まちづくりサポート・法政大学エコ地域デザイン研究センター)

・東京都市大学におけるGIの取り組み 横田樹広(東京都市大学)

・「自分でもできる雨庭づくり」の取り組みについて 角屋ゆず((一財)世田谷トラストまちづくり)

・ディスカッション

​企画9:B会場 14:00〜17:30(ミーティング)

地域の歴史から学ぶ災害対応の伝統知・地域知

​企画代表

吉田丈人(東京大学・総合地球環境学研究所)

​趣旨

 シリーズ「地域の歴史から学ぶ災害対応」は、総合地球環境学研究所Eco-DRRプロジェクト(2022年度で終了)から発刊され、全5冊のブックレットで構成されています。その中から一部の内容を、著者の皆さんが紹介します。それを受けて、グリーンインフラに関する理解や社会実装の視点から、災害対応の伝統知・地域知について議論を深めることが、本ミーティングの目的です。
 日本の自然は、本来とても豊かです。豊かな自然がもたらす多くの恵みをもとに、私たちの暮らしや社会が営まれています。一方、自然は、災害などの災いをもたらすこともあります。同じ自然が、恵みと災いのどちらをも、私たちにもたらすのです。さまざまな災害に対応しつつ多くの恵みを活かす知識・知恵・技術が、それぞれの地域で先人によって伝統知・地域知として築かれ、受け継がれてきました。シリーズ「地域の歴史から学ぶ災害対応」は、そのような日本各地の伝統知・地域知を数多く紹介しています。総合地球環境学研究所のウェブサイトから、無料でPDFをご覧いただけます。「地域の歴史から学ぶ災害対応」で検索してください。

講演リスト

パート1:
趣旨説明 吉田丈人
比良山麓地域における重層的な水害・土砂災害対策:落合知帆(京都大学)
松浦川流域における伝統的な川との付き合い方と伝統知・地域知の可能性:寺村淳(第一工科大学)
福井県三方五湖における地域知を活用したなぎさ護岸の再生:宮本康(福井県里山里海湖研究所)・

金谷弦(国立環境研究所)・多留聖典(東邦大学・みちのくベントス研)・伊藤萌(国立環境研究所・東京大学)・

青木美鈴(WIJ)・吉田丈人(東京大学・総合地球環境学研究所)
ディスカッション

パート2:
砺波平野の伝統的な災害対応である屋敷林の類型と分布:王聞(京都大学)・深町加津枝(京都大学)
砺波散村伝統住居アズマダチ建設にみる共同作業と伝統知・地域知:小林広英(京都大学)・杉中瑞季(京都大学)
松島と源氏物語:小沢晴司(宮城大学)
ディスカッション


クロージング 深町加津枝

※本企画は二部構成で実施します。

​企画10:C会場 14:00〜15:30(ミーティング)

流域治水とネイチャーポジティブ

​企画代表

中村太士(北海道大学)

発表者

根岸淳二郎(北海道大学)・瀧 健太郎(滋賀県立大学)・森 照貴(土木研究所)

中村圭吾(リバーフロント研究所

​趣旨

気候変動に伴う雨量と流量の増加に対処するため、集水域から氾濫域にわたる流域のあらゆる関係者で水災害対策を推進する流域治水が2020年から実施されている。増加する流量に対応するためには、河道掘削や遊水地の設置なども検討されており、ネイチャーポジティブな川づくりが実現できる好機と捉えることもできる。本企画では、こうした分野に精通した4名の講演者から話題提供いただき、聴衆者の皆さんと議論したいと思う。

講演リスト

洪水と猛暑への生態系応答からの学び:北海道大学 根岸 淳二郎

霞堤とネイチャーポジティブ:滋賀県立大学 瀧 健太郎

淡水魚から見えてくるネイチャーポジティブな川づくり:土木研究所 森 照貴

英国の生物多様性ネットゲインと生物多様性クレジットについて:リバーフロント研究所 中村 圭吾

​企画11:E会場 14:00〜15:30(ウェビナー)

「杜と水の都・仙台」のパークシステム

​企画代表

豊嶋純一(特定非営利活動法人都市デザインワークス)

発表者

内山隆弘(青葉山 八木山フットパスの会)・ 福岡孝則(東京農業大学)・ 村上英寛(宮城スリバチ学会)・ 谷田貝泰子(特定非営利活動法人水・環境ネット東北)・ 豊嶋純一(特定非営利活動法人都市デザインワークス)

​趣旨

近代的水利システムが導入される以前から、仙台藩主・伊達政宗公の土木開発・土地改良による水系ネットワークが敷かれ、今もなお緑量を確保し営農環境を支える富饒な大地を保つ仙台は、これから気候変動対策を備えるために「杜の都」を支えてきた"水"の在り方を再考し「杜と水の都」へと発展を遂げなければならない。
仙台市第一号で241.2㎥/hの雨水流入想定の大規模な「雨庭」の完成を契機に、地形や歴史・環境といった地域固有ストーリーの読み解き方、生態系の再生・再構築の方法、グリーンインフラと市民のより良い関係の築き方など、具体的な取り組み事例をもとに、今後の「杜と水の都」のパークシステムについて議論する。

講演リスト

《趣旨説明》豊嶋純一
《講演》
・福岡孝則:水系グリーンインフラ(海外事例と仙台)
・村上英寛:仙台城下の水系ネットワーク
・内山隆弘:レインガーデンをつなぐフットパス構想
・谷田貝泰子:自然再生の実践と望想
《ディスカッション》
《聴講者からの質問への応答》

​企画12:A会場 16:00〜17:30(ミーティング)

信仰とグリーンインフラアート

​企画代表

知足美加子(九州大学)

発表者

知足美加子(九州大学教授、彫刻家)・二宮隆史(二宮設計、一級建築士、九州産業大学非常勤講師)・沖元太一(茅葺師、株式会社Earth Building代表)・ 島谷幸宏(九州大学名誉教授、熊本県立大学特別教授) 

​趣旨

 グリーンインフラは主に自然環境の「機能性」に注目するものだが、はたして「活用しようとする眼差し」のみで人間は能動的に動くことができるのだろうか。まず「心の動き」や文化的動機が必要ではないかという問いのもと、信仰とアートを切り口に本ミーティングを立ち上げるものである。
日本は古代より山川草木森羅万象に霊性を見出し、畏れ崇敬する心を培ってきた。初日の出に手を合わせるなど、私たちの遥拝対象は神社仏閣を含む「自然環境そのもの」であることが多い。日本の宗教観の根底には、「⽣きとし⽣けるもの全てに神仏を感得し、その⼤いなる関係性の中で⽣かされていることに感謝し、祈る」という素朴な⾃然信仰がある。神霊の依代としての巨岩や窟、滝、巨⽊は尊いものとされてきた。その中で草⽊の⽣命⼒、特に永い⽣命を保っている巨⽊への畏敬の念は「霊⽊思想」となる。何らかの理由で巨木が伐採される際、心が痛む人間が少なからずいることは、これらの感性が失われていない証左であろう。日本におけるグリーンインフラを考える上で、この草木への畏敬と信仰を踏まえることは重要である。
本ミーティング登壇者の二宮隆史氏は、鳥飼八幡宮の本殿拝殿の建て替えと、その間に使用した仮宮(遷宮後も常設使用)及び納骨施設の設計を行なった。磐座をイメージしたという 10 本の巨石と 4 つの茅壁の存在感は圧巻である。茅壁は、阿蘇地域の 4ha 分のススキを用いて葺いている。今後の遷宮は、この茅壁の葺き替えを行うことで常若を維持し、茅場の自然循環保全と茅葺の技術保存を行うという。
この茅壁制作を担ったのが、茅葺師の沖元太一氏である。彼は、茅葺の「豊かな量感」や「あたたかな質感」を家具に応用するなど、独創的な創造活動を展開している。葺き替えられた茅は肥料として土に還り循環する。沖元氏の重厚な手業は、人、技術、環境、文化をつなぐ茅葺の文化的意義を伝えてくれる。
島谷幸宏氏は、2020 年に「瀬」と「歴史的土木遺産」の再生を融合させた「八の字堰」がグッドデザイン賞を受賞している。彼が「グリーンインフラアート」という概念を提唱した人物である。  
 知足は彫刻家であり、英彦山修験者の子孫である。⾃然環境と⾝体的・精神的な⼈間存在をつなぐ修験のあり方に⾃然共⽣社会実現の⽷⼝があると考えている。

​企画13:C会場 16:00〜17:30(ミーティング)

南阿蘇村ではじまるサスティナブルな景観形成 ー歴史的石積みとデカスギのお話ー

​企画代表

樋口明彦(九州大学) 

​趣旨

 阿蘇地域には世界に誇れる素晴らしい景観・環境が存在しています。火山活動が作り出した自然環境だけではなく、人々の暮らしによって形成された豊かな農地の風景、営みの風景が今日でも保全されている点が特徴です。南阿蘇村はSDGs未来都市に採択され、暮らしの風景を守り育みながら産業や地域の振興を図ることを目指しており、地域に根差した、阿蘇らしい景観形成が求められています。
 本企画では、地域で手にいれることのできる木材や石材など、自然資源の活用や循環の視点、また観光の視点を交え、阿蘇地域でのグリーンインフラを活用したサスティナブルな地域づくり、風景づくりについて意見交換を行います。

発表者

樋口明彦(九州大学)、吉良清一(南阿蘇村村長)、小林寛子(東海大学)、

菊澤育代(一般社団法人A luten代表)、吉田嵩寛(九州大学学生)、稲垣悟(九州大学学生)

講演リスト

・南阿蘇村の石垣文化と継承に向けた実践活動:稲垣悟(九州大学学生)

・サーキュラーエコノミーによる地域づくり:菊澤育代(一般社団法人A luten代表)

・SDGs未来都市へ向けた南阿蘇村の取り組み:吉良清一(南阿蘇村村長))

・エコツーリズムから見た南阿蘇の風景:小林寛子(東海大学)

・南阿蘇村の景観づくりに向けて:樋口明彦(九州大学) 

・でかスギガードレールの実現に向けた活動:吉田嵩寛(九州大学学生)

モデレーター 國谷恵太(元(公財)阿蘇地域振興デザインセンター事務局長)

​企画14:E会場 16:00〜17:30(ウェビナー)

グリーンインフラとグレーインフラの融合は可能か?:グレーインフラからのアプローチ

​企画代表

川端雄一郎(港湾空港技術研究所)

発表者

川端雄一郎(港湾空港技術研究所),桑江朝比呂(港湾空港技術研究所),岡田知也(国土技術政策総合研究所),越川義功(鹿島建設),瀧本和志(HRC研究所)

​趣旨

グリーンインフラの社会実装の加速には,既存の人工インフラであるグレーインフラと適切に融合が不可欠である。グレーインフラの設計・施工・維持管理に関するシステムはほぼ構築されている一方,グリーンインフラではその方法論が十分に確立されていない。今後,グリーンインフラとグレーインフラを融合したハイブリッドインフラを社会実装するためには,ハイブリッドインフラとしての共通理念や方法論などを整備する必要がある。特に,グリーンインフラとグレーインフラは時空間領域(構造物スケール~都市空間スケール)も異なり,またそれぞれで評価すべき指標が異なる場合が多いことから,対象とする時空間領域での要求性能・機能に応じてグリーンインフラとグレーインフラの融合方法などを最適化させる必要がある。このような技術背景の下,土木学会において,「グリーングレーハイブリッドインフラの評価に関する研究小委員会」が設置され,グリーンインフラとグレーインフラに携わる技術者・研究者が議論を進めている。本ミーティングでは,グリーンインフラ(ブルーインフラ)およびグレーインフラの技術者・研究者から話題提供を行い,グリーンインフラとグレーインフラにおける基本的考え方の共通点や違いを整理し,ハイブリッドインフラ実現のための課題や展望について議論する。以下が本ミーティングにおける講演者である。

講演リスト

・趣旨説明:川端雄一郎(港湾空港技術研究所)
・モデレータ:桑江朝比呂(港湾空港技術研究所)
グリーンインフラ講演者
・岡田知也(国土技術政策総合研究所):ブルーインフラの特徴と課題・展望(仮)
・越川義功(鹿島建設):ハイブリッドに向けたグリーンインフラの課題と展望(仮)
グレーインフラ講演者
・瀧本和志(HRC研究所):土木学会H220委員会の活動紹介(仮)
・川端雄一郎(港湾空港技術研究所):ハイブリッドに向けたグレーインフラの課題と展望(仮)

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